関連分野の幅広い知識を求められる

人間が生きていく上で欠かせないものに「食事」があります。
食べるものというのは、私たちの身体を作るものでもありますので、とても大切です。

また、楽しく食事をすることは、私たちの「心」にとってもとても大切なことです。
大切な人たちのコミュニケーションの場にもなりますし、ストレス解消にもなったりします。

私たちの生活にとって大切な基礎である「食事」ですが、その美味しい食事を提供するのが「調理師」の仕事です。

具体的には「調理師」とは調理師の名称を用いて調理の業務に従事することができる者として都道府県知事の免許を受けた者をいいます。
都道府県知事から免許をもらっている資格ということになります。

単純にごはんを上手に作ることができればいいということではなく、プロとして食事を提供するためには、食品の栄養、衛生、食中毒、適切な調理法など関連分野の幅広い知識を持っていることが必要となります。
それでは、栄養士の仕事と変わらないのではないかと思うかもしれませんが、栄養士は調理ももちろんしますが、メインは栄養管理になりますので同じ食に関わる仕事でも役割が異なります。

難易度はやや易しい

調理師の資格は、合格率が約75%程度のため、難易度としてはやや易しいといえるでしょう。
受験資格は、中学校を卒業している(義務教員を終了している)ことを条件に、さらに学校、病院、寮などの給食施設(継続して1日20食以上又は1日50食以上調理する施設)、飲食店(旅館、簡易宿泊所を含む)、惣菜製造業、魚介類販売業のいずれかで2年以上の調理業務経験が必要となります。

試験の内容は、①衛生法規、②公衆衛生学、③栄養学、④食品学、⑤食品衛生学、⑥調理理論、⑦食文化概論となります。
実際の業務だけではこれらのすべての科目をカバーするというのは、当然不可能です。

実務はあくまでも、受験資格を得たというだけのものですので、これらの内容についてはテキストなどでしっかりと勉強する必要があります。
合格に向けて知識、技術共に高めるには調理や料理を学べる専門学校に通うことが最善の近道でしょう。同じ志を持った仲間と一緒に学ぶことができますし、先生からは受験のコツや将来に役立つ調理技術も学ぶことができます。

調理師免許を取得する仮定で、料理を追求して勉強していくことは、資格の取得のためでけでなく、その後に実際の仕事の場面になってもきっと糧となるはずです。