個人情報への関心は高まっている

インターネットの普及以降、ビジネスの形態も変化しました。
現在では、家から一歩も外に出ずとも買い物を楽しむことができます。
しかしそれに伴い、リスクが高まっているのが個人情報の流出です。
顧客から得た情報が、社員の不注意や不正アクセスなどで失われる事例が数多く確認されています。

このことから、現代のビジネスマンは個人情報の取り扱いに慎重でなくてはなりません。
もし情報の流出が起きてしまえば、その企業は信用を失うことになるでしょう。
そのため、個人情報に対する取扱いへの関心が高まってきています。

こうした背景から、注目されている資格があります。
それは個人情報保護士です。
それでは、どのような資格なのでしょうか。

個人情報保護士になるために

個人情報保護士は、個人情報に関する適切な管理や運用を社内で行う人材のことです。
そのためには、個人情報保護法についての正しい理解と個人情報の管理についての総合的な知識が求められます。
したがって、こうした知識を身に付けた人材を育成することがこの資格の目的です。

ただ、個人情報というデリケートな分野を扱う資格ですので、資格取得の難易度も高いのではないかと考える方も多いと思います。
実は、個人情報保護士の難易度はそれほど高くありません。
そのため、比較的挑戦しやすい資格ともいえます。

また個人情報保護士には受験資格もないため、幅広い役職の方が受験しています。
個人情報を扱うような役職はもちろんのことですが、一般職や個人で事業を行っている方などが受験するケースもあります。
職種別に見ても、小売や金融、流通といった様々な業種の方が受験していますが、特に一般の消費者を相手にする職種では個人情報を取り扱う機会も多いため、この資格の取得が効果的だといえるでしょう。
全体的な傾向としても受験者数は増加しており、個人情報に対する関心の高まりに伴い、個人情報保護士の資格に注目が集まってきていることを示しています。

さて、試験は6月、9月、12月、3月と年に4回行われます。
試験会場も様々な地域に設置され、ほとんどの県で受験が可能です。
試験はマークシート形式で行われ、個人情報に対する総合的な知識が問われます。
合格するためには正答率80%以上が必要で、合格率は37%ほどです。

3か月ごとに試験が行われるので、合格できなくても短い期間で再挑戦することができます。
また、公式テキストと過去問が売られているので、これらを活用することで合格する可能性も高くなるでしょう。
個人情報保護士は、試験が始まってからの10年間で6万人を超える方が合格している試験です。
繰り返しになりますが、個人情報に対する関心は増え続けていますので、興味のある方は取得を検討してみてはいかがでしょうか。