退職活動も困難が多い
転職活動もさまざまな苦労が伴うものですが、もう一つ忘れてはいけないのが「退職活動」です。
スムーズに転職をするためには前職をできるだけ円満な形で退職をすることが望ましく、辞め時にトラブルが起こってしまうと新たな就職先への入社時期がずれたり、必要な書類を発行してもらえなかったりします。
退職の意思表示をきちんと示すために必要なのが「退職届け」の作成です。
退職届けは書面に手書きで作成をするのが一般的で、決まった書式が存在しています。
履歴書や職務経歴書と比べて作成の手間はかかりませんので、ネットや書籍で退職手続きについて事前によく調べておき、後々面倒が起こらないよう適切に作成していきましょう。
「退職届け」と「退職願」の違いとは?
退職に関して提出する書面には「退職届け」と「退職願」の2種類があります。
簡単に説明をすると「退職届け」とは提出をすることで、撤回ができない強い意志表示をするためのものです。
法律上、雇用契約は従業員側からの通知により打ち切ることが出来るとなっています。
ですので会社側が執拗に引き止めをしたり、無理にでも辞めさせないといった態度をとったときには断固として辞めるという意志を示すために「退職届け」を作成することになります。
もう一方の「退職願」は、もう少し緩やかに会社に対して「辞めさせて下さい」とお願いをするために提出するものです。
こちらは雇用時に結んだ労働契約に沿って双方合意の上で退職をするときに作成・提出をするものとなっています。
退職願を提出するのは直属の上司であり、その書類がさらに上司となる人事管理者や経営者の手に渡ることで正式に退職手続きに進むことができます。
そのため退職願を受け取った上司は翻意を促すように説得をし、条件が合った場合には撤回をするということも可能です。
どうしても辞めさせてくれそうもないくらいに社内の関係が泥沼化している企業であれば「退職届け」が適当ですが、ほとんどの自主退職では「退職願」として扱われます。
ちなみに自主的な退職ではなく会社都合のリストラなどで辞める場合においては、いずれの書面も作成する必要はありません。
中には会社都合で退職をさせないために「手続き上必要なので」といった嘘をついて退職届けや退職願を書かせようとしてくる会社もありますが、そうした指示には根拠がありませんので絶対に書いてはいけません。
一般的な退職届けはA4もしくはB5の白い用紙にペンで記載をし、文面のあとに記名捺印を行います。
文章は縦書きでも横書きでもかまいませんが、書き方のルールは共通しているのでそれを守って作成し、封筒に入れた状態で上司や人事責任者に手渡しましょう。