返答に困る「退職理由」を面接で聞かれてしまったら
転職活動をしていて必ず遭遇することになるのが、面接時で聞かれる「退職理由」です。
そもそも理屈で考えれば、転職活動をしているということはすなわちそれまで勤務をしていた企業に不満があったということになります。
人によっては会社都合によってリストラや早期退職を促されたりといったこともありますが、大半の転職者は前職では自分の能力を活かせないという気持ちがあって辞めていることでしょう。
就職活動における面接では、ネガティブな意見は絶対にNGとなっています。
そのため仮に退職理由を尋ねられた場合にも、正直に「上司がろくでもない人だった」「就業環境が劣悪過ぎた」「同僚との人間関係がうまくいかなかった」と告げてはいけません。
非常に答えづらい質問ですが、そこで考えてもらいたいのが、なぜ人事担当者は退職理由を聞こうと思うのかということです。
面接を担当する人事担当者が退職理由を聞くのは、その人を新たに採用をしてもすぐに辞めてしまうのではないかという懸念があるからです。
期間を決めて雇用する場合と異なり、正規雇用として採用する場合はできるだけ長く働いて欲しいと思っています。
しかし以前の職場を数ヶ月や数年と短いスパンで退職をしているような人は、もしよい条件で雇用してもスキルが身に着く前に辞めてしまうのではないかと思ってしまうのです。
そのことを意識するだけで、面接時の退職理由はかなり述べやすくなるでしょう。
できるだけ正直に理由を言いつつポジティブに
退職理由を述べるとき、全く嘘八百を並べることも勿論できます。
ですが、下手な嘘は人事のプロにはすぐに見抜かれてしまいますので、いらない不信感を持たれてしまうことにもなりかねません。
ですので退職理由を述べるなら完全な嘘ではなく、本当のことを言いつつも最終的にポジティブな方向にまとめるということが大切になってきます。
例えば上司や経営者と決定的に意見が合わなかったという場合には人間性を一方的に責めるのではなく、「顧客満足度を充実させたいと思ってきましたが、売上の数値が重視される会社であったことから自分の望む営業はできないと感じるようになりました」といったように持って行きます。
残業時間が長すぎて体力が続かなくなったというのが退職理由の場合も、そのまま告げるのではなく「業務のフローが属人的な組織であったために本来の業務に集中できず、スキルやキャリアをアップするのが難しい状況でした」といったように言い換えましょう。
事情により数週間で離職してしまった場合には理由を説明するだけでなく「この会社では長く仕事を続けられるよう精一杯頑張っていきたいと思っています」と熱意をアピールしたいところです。