企業は転職理由も見ている

近年、転職を決心する方は多くなっています。
かつては、一度入社したら定年を迎えるまでその会社で働き続けるというのが一般的でした。
しかし長引く不況のせいもあって、終身雇用という形態は揺らいでしまい、リストラや自主的な退職によって職を離れるというケースが増えています。
その結果、転職という選択肢が普遍的なものとなり、今日に至っています。

転職する理由は人それぞれです。
先に挙げたようにリストラにあったという方もいれば、自分のやりたいことを仕事にしたいとの理由で転職する方もいますし、労働環境が原因で転職を決意するという方もいます。
ただ、これらの理由が社会的に受け入れられているかはまた別の話です。
特に企業側からすれば、前の会社のように辞めてしまうのではと考えてしまいます。

良い印象を与える転職理由とは

このように、企業にとって応募者の転職理由は重要な意味を持っています。
ここから見えてくるのは、仕事に対して求めるものや姿勢、意欲などです。
採用担当者が見ているのもこれらの点であり、その内容によっては自社に不適格と判断されます。
このため、どのような転職理由がマイナスに評価されがちなのか、あるいはどのような理由ならそのままでも良いのかなどを把握しなくてはなりません。

では、転職理由にはどのようなものが多いのでしょうか。
転職理由として多いのは、雇用状態、労働環境に対する不満やキャリアアップ、キャリアチェンジなどキャリアに関するものです。
なかにはリストラや会社の倒産など、社員の一存ではどうすることもできない問題によって転職を余儀なくされたという方もいます。
また女性の場合では、男性と同様にキャリアやスキルを上げたいとの理由もある一方で、休日や残業についての問題、女性が働きにくい環境であることなど、労働環境に対する理由が多い傾向にあります。

このうち、キャリアやスキルアップが理由であればストレートに伝えても問題ありません。
また、会社の倒産やリストラが原因で転職する場合もその旨を伝えておきましょう。
ただしこれだけでは不十分なので、仕事に対する意欲や入社後にしたいことなどを付け加えるようにしてください。

一方、労働環境についての不満や病気など自身に原因のある理由の場合は注意が必要です。
こうした理由で転職すると聞くと、企業側は「また辞めてしまうのではないか」と考えてしまいます。
やはり企業にとっては、長く働いてくれる人を雇いたいと考えますので、伝えるのは避けた方が無難でしょう。
そのため、このような理由で転職する方は、面接で言ってもマイナスに評価されないような転職理由を考えておくことも必要です。